さまざまな業界で活躍するトップランナーのインタビューによる連載企画"エドックス ラヴァーズ"。
プロフェッショナルの仕事へのこだわりを通して、愛用する時計の魅力を紹介していきます。
今回は、バスフィッシングの大会で何度も優勝を経験する、プロアングラー冨本タケルさん。世界一のポテンシャルを持つ琵琶湖を隅から隅まで知り尽くす、プロガイドとしての顔も持っています。
バス釣りの魅力や試合で勝つために必要なことを、クロノオフショア1 を通して探っていきます。
魚が餌に食いつく
その瞬間が純粋に面白い
釣りを始めたのは小学生の頃でした。幼馴染みのお父さんが釣り好きで、よく連れて行ってもらいました。当時は、ただ餌を投げたり、魚が餌を食べたとき竿先に感じるドキドキ感、魚がかかったときの引きの感覚が、純粋に楽しいと思いました。
プロスポーツへの憧れから
プロアングラーへ
昔からプロスポーツに憧れを持っていて、最初にトライしたのはオートバイでした。レースにも参加しましたが、大きな事故をきっかけに、競技から身を引くことに。その次に、競艇選手になろうと思いましたが、身長と体重の基準をクリアできず、敢え無く断念。今度はジェットスキーに挑戦し、プロになることができました。ただ、プロになっても生活面が苦しく、27歳で引退を決意。次に何になろうかと考えたときに、幼少期からずっと釣りを続けていたこともあり、バス釣りのプロになろう!と思いました。別の仕事も並行して続けながら、バスプロになるためにどうしたらいいのかと模索する日々。バスプロの先駆者である今江克隆さんのビデオテープを見て自己流で研究しながら、練習や大会に向き合いました。プロになりたい一心で、仕事以外の時間はほぼ鍛錬に励み、年間360日は湖に行っていました。
駆け出しの頃は、思うようにバスフィッシングガイドの仕事が入らなかったので、練習するためのボート使用料が捻出できず、苦労しました。その生活環境が一変したのが、2016年。琵琶湖で2日間の大会があり、非公式ながらも日本重量記録のウエイトを釣り上げました。そこから一気にメディアの取材が多くなり、ガイドのお客様も増え、ルアーやロットデザインなどのアイテム開発の依頼が舞い込んだりと、私のターニングポイントとなりました。
実は、私が運営するSUBMARINE GUIDE SERVICEのロゴにも、ちょっとしたこだわりがあります。これは、ガイドで知り合ったお客様が独立したときに、最初に作ってもらったものです。「バス釣りで一番になる!」という決意を込めるために、No.1を暗示するデザインに仕上げて欲しいとお願いしました。その要望に応えてくれたデザインは、SUBMARINEの“I”の部分に、No.1の“1”が入っています。この“1”は潜水艦の潜望鏡をモチーフにしており、まさにSUBMARINEらしさを感じられるので、非常に気に入っています。
勝利を掴むため
平常心を維持
試合で心がけていることは、平常心をキープすることです。勝負ごとゆえに、ちょっとした不安材料があると焦りが生まれ、集中力を欠いてしまうことがあります。そうならないよう、練習のときと同じメンタルを試合でも維持できるように、事前に試合のストーリー・プランを考えるようにしています。特に、朝イチは確実に釣れるポイントを選んで心に余裕を持たせ、その先の試合を有利に運べる状況を作ることを意識しています。こういった試合のストーリー・プランを徹底することで、大事なトーナメントで優勝できるようになりました。
運命に導かれ
偉大な湖・琵琶湖へ
琵琶湖をひとことで表すと、偉大な湖です。日本各地にバス釣りで有名な湖がありますが、琵琶湖は日本記録どころか世界記録が生まれている聖地であり、世界中のバスフィッシングのアングラーが憧れる場所です。そのような琵琶湖は、私にとってかけがえのない存在です。
これまで、バス釣りやジェットスキーと、水に関わる仕事をしてきました。自分のルーツ=先祖を調べてみると、廻船問屋として海運業に従事していたことが発覚。私も海の近くで生まれ、小学校の頃は毎日プールに行ったりして、とにかく水が大好きでした。今の職業に就き、琵琶湖で働いていることは、運命だったのかもしれません。
腕時計はバス釣りに必携
防水性とタフネスが鍵
バス釣りのときは、腕時計は欠かせません。以前つけていた腕時計が浸水してしまった経験から、高い防水性を求めるようになりました。加えて、頑丈さも重要な要素のひとつ。キャストを投げたり、ボートのストレージから物を取り出したりする場面で、衝撃に耐えてくれるタフさが必要です。
また、バス釣りにはリズムが大切です。釣れようが釣れまいが、ひとつのポイントで粘りすぎるとリズムが悪くなるので、必ず1時間30分で別のポイントへ移動すると決めています。正確に時間をマネジメントするために、腕時計は必要不可欠です。
エドックスと着用モデル
「クロノオフショア1 」の魅力
エドックスの時計は、ダイバーズウォッチ特有の海の香りを感じ、カッコいいと思いました。このクロノオフショア1は、文字盤が私のボートと同じ色で、親近感が沸きましたね。見た目によらず軽量で、釣りの動作にも干渉しないので、着用していることを忘れてしまうくらい、腕に馴染んでいます。
最近は若い選手が台頭してきて、試合で苦戦することも増えてきました。業界的にはすごく良いことですが、ベテランの域に入った私もまだまだ負けていられないし、やるからには常に勝てる選手でい続けたいです。そして、表彰台のトップにこの腕時計と一緒に立ち、最高の景色を眺めたいと思います。
CHRONOFFSHORE-1 CHRONOGRAPH
クロノオフショア1 クロノグラフ
Ref.10242-TIN-BUIDN
ダイナミックなフォルムには、着用感に優れた強靭なケース、耐傷性のあるハイテクセラミックベゼル、オートヘリウムエスケープバルブを標準装備した1000m防水と、ダイバーズウォッチに求められる機能を搭載。シックな配色の中に海を連想させるブルーのダイヤルがアクセントになり、クールでファッション性の高いデザインに仕上げている。海はもちろんタウンユースとしても使いやすく、エレガントな手元を演出してくれる。
クオーツ(EDOX102)、時針・分針・秒針、クロノグラフ、日付、45mm径、チタン、オートヘリウムエスケープバルブ、ブルーダイヤル、ハイテクセラミック(逆回転防止ベゼル)、100気圧/1000m、サファイアクリスタル(無反射コーティング)、ラバーストラップ
冨本タケル(プロアングラー)
1970年生まれ。琵琶湖バスフィッシングガイド、SUBMARINE GUIDE SERVICE主催。プロフィッシャーマン。第一回琵琶湖艇王制覇。琵琶湖プロトーナメントBAIT2016 A.O.Y同レコードウエイト28935g達成。数々のトーナメントで好成績を収める、バスフィッシング界のトップランナー。自身が運営するガイドサービスでは予約が取れないほどの人気で、ライトリグやハードベイトまで精通する。バスフィッシングアイテムのプロデュースにも携わり、多くのファンを抱えている
Photography:Yukiko Kaburagi
Text :Masanaga Miyajima
Direction :P.K Suzuki