さまざまな業界で活躍するトップランナーのインタビューによる連載企画"エドックス ラヴァーズ"。
プロフェッショナルの仕事へのこだわりを通して、愛用する時計を紹介していきます。
今回は、東京オリンピックに出場し、来年開催されるパリオリンピックでも日本代表入りを目指す、フェンシング選手ストリーツ海飛さん。アメリカでフェンシングを学び、母のルーツである日本に帰国。今では日本のフェンシング界に欠かせない存在です。彼が日常的に愛用する"ネプチュニアン オートマティック"とともに、彼のフェンシング人生とオリンピックにかける思いを紐解きます。
家族の導きによって
フェンシングにのめり込む
7歳まで日本に住み、その後、アメリカに引っ越しました。アメリカでは、バスケットボールやアメリカンフットボールなど、メジャーなスポーツを兄と楽しんでいました。ある時、家族が私に合う新しいスポーツを探してくれて、たまたま街にあったフェンシングクラブに足を運んでみたことが、私とフェンシングの最初の出会いです。幼少期からおもちゃの剣で遊ぶことや体を動かすことが大好きだったので、フェンシングは私にぴったりのスポーツで、熱中しましたね。そこから本格的にフェンシングに取り組み、努力が実って、多くの大会で優勝することができました。
日本代表への夢が強まり
オリンピック選手を目指す
大学卒業後、自分の今後について考えました。アメリカで出会った多くのフェンシング選手が次々と競技を引退していくなかで、私はフェンシングを続けていく道を選びました。そのキッカケが、2008年の北京オリンピックで、現在の国際フェンシング連盟副会長でありIOC委員の太田雄貴さんが日本人初の銀メダルを獲得したことでした。大会の様子をテレビで見ていて、太田さんのメダル獲得に大きな衝撃を受けたと同時に、日本の応援のパワーにも心を揺さぶられました。アメリカでは個人大会で優勝し、大学生チャンピオンにもなりましたが、太田さんの影響や母の助言もあり、2015年に国籍を変えて日本人のオリンピック選手になることを決意しました。
声援と練習の積み重ねが
プレッシャーをはね退ける
日本人として全日本選手権で3度優勝するなど、大事な試合で着実に結果を残してきたことで、2021年の東京オリンピックに出場することができました。しかし、現実のオリンピックは、想像していたほど、簡単なものではありませんでした。その理由のひとつが、現地で応援してくれるファンの声援がなかったことでした。東京オリンピックは無観客試合だったので、家族や友人、サポーターが応援に来ることができず、私のプレーを現場で見てもらえませんでした。あのときに声援があれば、もっといい結果になっていたかもしれません。それほど、応援には勇気と力を貰えるのです。
応援と同じくらい私が大切だと思うことは、メンタルのコントロールです。試合本番でプレッシャーにのまれないように、普段の練習ではひたすらにチャレンジを繰り返し、徹底的に自分を追い込むようにしています。
次回のパリオリンピックは有観客での開催になるため、日本からたくさんのファンが応援に駆けつけてくれると願っています。フェンシングはフランス発祥のスポーツなので、会場は大いに盛り上がると思います。そのような雰囲気のなかでのプレーには、プレッシャーもかかりますが、ファンの声援を力に変えて、積み重ねてきた練習を信じ、最高のパフォーマンスを発揮したいです。まずは、個人でも団体でも1勝することを目指し、最終ゴールとしてメダルを必ず獲得してみせます。
趣味で始めたゴルフが
フェンシングに活かされている
競技生活を続けていくなかで息抜きになればと思い、始めたのがゴルフ。一点に深く集中してプレーするので、メンタルが重要な要素となるところが、フェンシングによく似ています。悪いショットを打っても「次でリカバリーすれば大丈夫!」というように、ポジティブなマインドを持ち続ける姿勢が、フェンシングにも活かされています。また、コースを頭で考えながらプレーすることで、フェンシングへのメンタルをリフレッシュでき、練習のストレス発散にもなるので、休日は積極的にゴルフを取り入れるようにしています。
トップ選手・アンバサダーとして
自分にできること
エドックスアンバサダーに就任して3年が経ちました。手厚いサポートのおかげで、トップ選手になり、東京オリンピックに出場することも叶いました。私が結果を出す=メダルを獲ることで、他のスポーツと比べてまだまだマイナーなフェンシングを盛り上げることができますし、エドックスというブランドも今まで以上に注目されます。この2つを達成することが、私に課せられた使命だと思っています。
どんな着こなしにも馴染む
昔から憧れていた時計
現在、エドックスの時計を4本所有していますが、スポーティな着こなしやカジュアルな洋服にも合わせやすいのが魅力です。今着用している"ネプチュニアン オートマティック"もそのひとつで、グリーンベゼルを用いた時計は、シンプルでありながらも高級感が漂い、普段から愛用しています。また、黒ベゼルとラバーストラップの"ネプチュニアン オートマティック"もお気に入りです。所属の会社へ挨拶に行くときに着けていくと、まず時計に目が止まり、いい時計だねと褒めてもらったことがありました。学生時代から時計は好きで、いろいろな時計を着けてきましたが、いつかはラグジュアリーな時計が欲しいと思っていたので、ようやくその頃の夢が叶いました。
NEPTUNIAN AUTOMATIC
ネプチュニアン オートマティック
右/Ref.80120-3VM-NIN
左/Ref.80120-3NCA-NIN
右/海の神よりインスピレーションを受けた、プロスペックのダイバーズウォッチ「ネプチュニアン オートマティック」。高品質な素材である316Lステンレススティールを採用し、存在感と装着感のバランスを高い位置で設定する。グリーンのハイテクセラミックベゼルは、一般的なステンレスに比べ、3倍以上の硬度を誇るなど、充実した機能を誇る。左/こちらは、ラバーストラップに黒ベゼルを採用した「ネプチュニアン オートマティック」。全日本選手権で優勝したトロフィーと一緒に並べても、輝かしい功績にも引けを取らず、ラグジュアリーなオーラを放つ。
右/自動巻き(EODX80)、時針・分針・秒針・日付、44㎜径、316Lステンレススティール、ブラックダイヤル、ハイテクセラミック(逆回転防止ベゼル)、100気圧/1000m、サファイアクリスタル(無反射コーティング)、316Lステンレススティールブレスレット
左/自動巻き(EODX80)、時針・分針・秒針・日付、44㎜径、316Lステンレススティール、ブラックダイヤル、ハイテクセラミック(逆回転防止ベゼル)、100気圧/1000m、サファイアクリスタル(無反射コーティング)、ラバーストラップ
ストリーツ海飛(フェンシング選手)
1994年、米国人の父と日本人の母の元に日本で生まれ、7歳のときに渡米。8歳でフェンシングを始め、翌年に全米チャンピオン、全米2位と優秀な成績を収める。15歳でアメリカ代表として世界大会3位に輝く。ベンシルバニア州立大学に進学したのちに、全米大学選手権の個人、団体ともに優勝に輝く。その後、日本代表として全日本選手権で3度の優勝を果たし、2021年には念願の東京オリンピックに出場。2024年パリオリンピックに向けて、日々練習に取り組む。(2023年10月現在)
Instagram:@kaitostreets
Facebook:@KaitoCStreets
Photography:Yukiko Kaburagi
Text :Masanaga Miyajima
Direction :P.K Suzuki