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街ダイバーズとどこまでも!
STYLIST
「わたしの愛するクルマと時計、どちらにも共通しているのがオーバースペックという点。余裕あるスペックが男の魅力を醸します。」
episode.1
男の信頼感を勝ち取るのはまず機能性こそマスト
業界をリードする屈指のファッションスタイリストとして知られる櫻井さん。すべてに妥協なく美を追究し続ける生粋のクリエイターです。もちろんそれは個人的なアイテム選びに関しても同様。日々ドライブするクルマのチョイスにも、深いこだわりがありました。
「実はこのカイエン(ポルシェ カイエン ターボ)、もう三台目なんです。世の中に素敵なクルマは色々ありますが、僕が必要とする条件を考慮すると、結局コレに行き着いてしまうんです。まず、パワフルなエンジンであること。とはいえ、スピードを楽しんでいるとかそういうコトではないんです。オーバー500馬力のパワーを常に自由に行使できるという事実が実は大切で、高速道路などでの不意のレーンチェンジなども、馬力があることで余裕をもって行えたりするんです。そしてスタイリストですから衣装などの荷物が十分に積載できるかどうかも重要。他のメーカーのSUVも常にチェックしているのですが、トランクのクリアランスにおいてカイエンを凌ぐものはまず稀。また、僕はパーソナルスタイリングも行っており、クライアントを乗せて服選びに出掛けることも少なくないんです。そういうことからも、車内は応接室的な要素も必須。カイエンは内装もハイクオリティゆえに、どんな人を乗せても気後れすることはありません」
そういったハイレベルでの多様性が櫻井さんのおめがねに適ったというポルシェのカイエン ターボ。他方、エドックスのグランドオーシャンにも共通した魅力があると語ります。
「このグランドオーシャンも非常に優れた個性を幾つも備えた時計。特にラグジュアリーであるのにきちんとスポーティであるところが最大のポイントです。ルックスなど見た目だけのことではなく、300m防水や高硬度のハイテクパーツをあしらうなど、スペックに裏打ちされた高級機械式であるところが素晴らしい部分。だから信頼感をもって身に着けられる。こういったとろはカイエンに通じる要素だと感じます」
episode.2
モノトーンの持つ多様性に惹かれて
仕事で見せるスタイリング同様、どこかモードで男性的な色気を感じさせる櫻井さん。この日はお気に入りのモノトーンスタイルで撮影に登場してくれました。ただし特にドライビングを意識したコーディネイトではないと言います。
「というのもドライビングだけを目的に出掛けることは、最近あまりないんです。主に仕事に出掛ける移動手段としてハンドルを握ることが多く、ですから仕事の時の着こなしが同時に僕のドライビングスタイルであるのだと思います。近ごろ多いのは黒を軸としたモノトーンなコーディネイト。動きやすさも重要なので、ちょっと緩めのジャージーアイテムなどを選んでいます。黒を選ぶ理由は……ズバリ飽きにくいところでしょうか(笑)。加えてミックススタイルを成立させやすい部分もあると思います。デコラティブなレザーブルゾンなどを取り入れるときも、色相が絞られていると整理されて見えますから。後は単純に締まった雰囲気になるというのも理由です。それに今日のコーディネイトは時計をひとつの軸にしていることもあり、装いがモノトーンだとアクセサリーが映えるということも意識しました」
白黒スタイルを引き立てるアクセサリーの存在
モノトーンスタイルを個性的に仕上げる脇役として、アクセサリーの存在も見逃せないと指摘する櫻井さん。今日は時計に合わせてゴールドをチョイス。
「もちろん、ゴールドだけに限定はしません。気分によってはシルバーで固める場合もあります。ただし両者をミックスすることは少ないかもしれません。シックな雰囲気を軸に据えるときはゴールドを選ぶし、アクティブ要素を強くしたいときは、シルバーでコーディネイトすることが多いように思います。今日はゴールドのグランドオーシャンをベースに、幾つかのゴールドアクセサリーで揃えてみました。グランドオーシャンの良いところは、色々なバランス配分が絶妙なところ。あまりにゴールド要素が強すぎると、ちょっとトゥーマッチな印象になりますし、スポーティすぎても子供っぽくなってしまいます。機械式の高級感を持ちながら、ジャージー素材の服などにテンションの揃うラバーベルトも実にイイ感じ。いろいろな要素を備えつつも偏っていないところが、合わせやすさの秘密だと思います」
episode.3
ハイスペックは男に安心感をもたらしてくれる
色々な高級機械式時計を所有している櫻井さん。なかでもエドックスのグランドオーシャンは、ポルシェ カイエン ターボに通じるエッセンスがあると強調します。
「確かに僕も時計とクルマが大好きで、この大人の二大刺激物無しの生活はちょっと考えられません。両者ともにスタイリングを含め仕事や生活に直結したアイテムだということもありますが、男の心を揺さぶる何かがその二つにはあると感じています。そのひとつが冒頭でも語った圧倒的な機能性。ひょっとしたら500馬力なんてパワーは、必要ないかもしれないし、300m防水の機能をフルに使いきるシーンもないかもしれません。でも、信頼に足る高機能スペックのアイテムを所有することは、男にとって大事な安心要素であるように思います。また、先ほどカイエンを説明する際に“万能性”みたいな部分に触れましたが、グランドオーシャンも多くの機能を備えているのが特徴的。スポーティでありながらラグジュアリー。特にイエローゴールドのこのモデルは僕の所有するアクセサリーとも馴染みが抜群。それにラバーベルトゆえに汗や水を意識せず使えるところや、キズに強いセラミックベゼルなどタフなところもポイントです。多才でありながら使いやすい。こういった時計やクルマは、道具としてひとつの理想と言えるように思います」
CHRONOGRAPH AUTOMATIC
グランドオーシャン クロノグラフ オートマチック
大海をモチーフとしたスポーティなモデルを多彩にラインナップするエドックス。なかでもグランドオーシャンは、航海を彷彿させる個性的なデザインが人気のシリーズ。今季はケース全体にイエロゴールドPVD加工を施したラグジュアリーな“フル金”モデルも登場。ヨットのウインチをイメージしたベゼルには優れた耐久性を誇るハイテクセラミックを使用。心臓部には46時間のパワーリザーブを備えた高い精度の自動巻きムーブメントを搭載。プロフェッショナル仕様ともいえる300mの防水性能もグランドオーシャンの特筆すべき機能。
【スペック】 自動巻き(Edox011 val.7750ベース) 時針・分針・秒針、クロノグラフ、日付、曜日 45mm径 イエローゴールド加工の316Lステンレススティール ハイテクセラミック(逆回転防止ベゼル) 30気圧/300m サファイアクリスタル(無反射コーティング) ブラックのラバーストラップ、ステンレススティールのフォールディングクラスプ
¥407,000(税込)
商品はこちら
episode.4
ドライビングにマストなキー アイテム
クルマというツールをより快適に使用するためには、いくつかの補助アイテムが必要です。しかしそれはオーナーがドライビングをどう定義するかで様々に変わるもの。吟味し尽くされたアイテムをチェックすることで、ファン トゥ ドライブの極意が分かります。
Item & gear .01
寛ぎの時間に不可欠なルイ・ヴィトンのクッション
現場から現場へと日々忙しく飛び回る櫻井さん。クルマは移動手段であると同時に、ひとつの生活空間だと考えているとのこと。そこで必要となるのが居住性をアップさせるグッズたち。
「洋服のリース作業や打ちあわせへの移動などで、ほぼ終日クルマの中ということも少なくありません。つまり休憩をとるのも車内ということが多く、そんなときにクッションが必要になるんです。もちろん車内に置くわけですから適切なサイズのものが理想。いろいろ探し回ったなかで見つけたのが、このルイ・ヴィトンのクッション。以前、キム・ジョーンズとクリストファー・ネメスがコラボレーションしたコレクションがあり、その時手に入れたクッションをクルマ用として使用しています。色合いも非常に車内の雰囲気にマッチするところがポイント。ちょっとハンドルから手を放して休むとき。このクッションが実にイイ仕事をしてくれるのです(笑)」
Item & gear .02
繊細な美観が光るアイヴァン7285のサングラス
強い陽射しのなかでのドライビングにサングラスはやはりマスト。スタイリッシュであることはもちろん、快適かつ確実な掛け心地であることも、櫻井さんは重視します。
「気分やコーディネイトによって使い分けていますが、最近掛けることの多いのがこのアイヴァン7285のメタルモデル。マットブラックの細メタルは、キリッとしたルックスが何よりの魅力です。パッと見では分かりませんが、このモデルはメタルフレームの内側に別のメタルリムをはめ込んだテクニカルな逸品。非常にミニマルながら繊細な美観を備えています。シンプルなモノトーンスタイルにはこういった小物でエッジをつけるのもひとつの手だと思います。また、アイヴァンは老舗の眼鏡専業ブランド。外見上のデザインだけではなく、掛け心地も非常にハイレベルなんです」
Item & gear .03
ヴァレンティノのスニーカーは履きやすく個性的
車内に常備しておくアイテムのなかでも特に重要と考えているのがスニーカー。そのチョイスにもトップスタイリストらしい選択眼がありました。
「普段からスニーカーを履くことが多いのですが、特に仕事のときはスリッポンが僕の定番となっています。というのもスタイリストはスタジオ内でも靴の脱ぎ履きが非常に多いから。とはいえきっりちレースアップ式のスニーカーをはきたいシーンもある。昨今は黒をベースとしたコーディネイトが多いので、シューズは白っぽいモノを選んでいます。靴までダークトーンだとちょっとヘビーですから。この一足はヴァレンティノの新作。ソックスアッパーを採用しており非常にフィット感がイイんです。加えてハンドステッチ調のデコレーションがあしらわれており個性も十分。単なるスポーツブランドのスニーカーにはない、味わい深い遊び心が気に入っています」
Item & gear .04
羽織るだけで気分も変わるバレンシアガのライダーズ
車内に常備しておくアイテムのもうひとつが替えのアウター。わざわざ“替え”を用意しておくところなど、本当に服好きであることがうかがえます。
「ブラックを軸としたモノトーンの装いは、確かに飽きにくいところがひとつのポイントです。しかし、忙しさに気を取られていたりすると、ついつい似たようなコーディネイトを続けてしまうことも。ソレはある意味スタイリストとしていかがなモノかと(笑)。そういったことも考慮しつつ、さり気なく印象の変えられるアウターを車内にストックしているんです。最近、気に入って常備しているのがバレンシアガのレザーライダーズ。これもまたブラックなのですが、レザーとなるとまた異なる味わいや重みがあります。しかもこの一着はストリートな味付けが加えられたデザイン。今着ているジャージーなスイングトップとスイッチするだけで、手軽に角度の異なるエッジ感漂うルックスに変更可能です」
Profile
櫻井 賢之MASAYUKI SAKURAI
スタイリスト
1971年、東京生まれ。ファッション誌編集部員を経て2001年よりフリーランスのスタイリストとして活動を始める。現在はレディスを含めメンズファッション誌から広告に加え、音楽や芸能シーンとマルチに活動の幅を広げている。クラシックからモードまでの幅広い知識から構築する、洗練されたスタイリングに定評がある。
- Photograph / Dai Yamamoto
- Text / Tsuyoshi Hasegawa
- Direction / Keiichi Moritani
- Web / PEACE Inc.