各界の第一線で活躍する著名人へのインタビューによる連載コラム“エドックス ラヴァーズ”。プロフェッショナルな仕事へのこだわりや、彼らの愛用ウォッチなどに迫ります。
今月は、2014年四大陸フィギュアスケート選手権で優勝を果たし、2016年全日本フィギュアスケート選手権で男子銅メダルを獲得、氷の上の貴公子の異名を持つフィギュアスケーターの無良崇人選手です。
父に会いにリンクへ
フィギュアスケートを始めたきっかけは何ですか?
父も母もフィギュアスケートのコーチという環境で育ったことが大きいと思います。小さい頃、自宅に合宿に来る選手たちが身近にいたので、自分もいつかそうなるんだと漠然と思っていました。2歳4ヶ月からリンクに立ち、現在も両親は僕のコーチです。父は朝から晩までリンクに立って指導していたので、小さい頃は父にほとんど会えない生活で、唯一会う方法がスケートをしに行くことだったんです。
進化を求めて
どんな練習をされるのですか?厳しい練習の原動力とは?
今は技術向上のためのトレーニングが中心で、一日4時間、氷の上です。見る人にいいなと感じていただきたいので、ダンスや舞台鑑賞、身体や手の使い方など芸術面も磨いています。運動力学的にジャンプの安定のため、筋トレは今はあえてしていません。
家族の存在はもちろん、スポーツ選手を目指す人に夢を与えられることも自分の存在意義ではないかと。好きなクルマや時計もモチベーションの一つ。男って、一流選手の持つモノはやっぱり違う、という憧れが自分を向上させる動機になったりするもの。自分も、最近ではEDOXを手に入れることがモチベーションだったんですよ(笑)
一つ一つの精度が生む、大きな感動
華麗なフィギュアと、ご趣味のクルマや時計って相反するような気もしますが?
小さい頃から両方好きで。クルマや時計って、外見からの想像を超えた様々な要素から成り立っている1つの集合体ですよね。1つでもパーツが抜けたら成り立たなくて、1つの無駄もない。フィギュアも同じ。ジャンプ、演技、トレーニング、サポート・・・1つでも抜けてしまったらフィギュアではないんです。一つ一つの精度を上げることが、トータルでいい作品になり、感動に繋がると思います。そういうところが共通しているのかもしれません。
唯一無二の存在でありたい
今後の目標とは?
まずは2018年平昌オリンピックを目指して日々練習しています。年々有能な選手が出てきていますが、他の選手にないものを持つ選手でありたいと思っています。将来、現役引退後もそうした経験を伝えられればいいなと思いますね。
身に着けるものも妥協しない
このモデルを選ばれた理由は?
時計が好きで、もう1本クロノグラフを探していて。少しのディテールが全体の印象を変えてしまうので、ちょっとでも気に入らない部分があると気になってなかなか購入できません。その代り、気に入ったら長く使います。これはそんな僕のこだわりにマッチしました。
無良崇人
Profile
1991年2月11日生まれ。フィギュアスケーター(男子シングル)。洋菓子のヒロタFSC所属。
2014年四大陸選手権優勝、2008年・2012年・2015年・2016年全日本選手権各3位、2013年世界選手権8位、ISUグランプリシリーズ、エリック・ボンパール杯(2012年)、スケートカナダ(2014年)優勝など。トリプルアクセルの高さと迫力は世界屈指といわれる。千葉県・松戸市の出身で現在は岡山を拠点にしている。
Special Thanks : ORANGE CHEERS
Photography : Riki Urayama
Facebook : 無良崇人選手応援ページ